一押し不足

もう20年ほど昔の話しです


実家の母がパーキンソン病で、なんとか歩けた頃


小学校の低学年だった息子と二人、

実家のある都市に出かけて、繁華街で母と待ち合わせました


杖に頼りながら、なんとか人様にぶつかる事なく、電車に乗って来てくれた母を見て、私のかおを振り仰いで

息子が言いました

「おばあちゃん、ちゃんと来れて良かったね(笑顔)」

私は母の病状が進んでいないかに気を取られてて、そこに気づけなかった

息子に何と返したか、どうしても思い出せないでいます


今なら言える

「ほんとに良かった、心配してくれてたのね、ありがとう※※※」


あの頃から、優しかったなぁ…

大人になってからも優しかったなぁ…


今は、親に人生の修行を望んでいるのかな?

これも、彼なりの優しさかもしれないなぁ…


そんな事を思っています

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